2017/9/25-2017/9/29のEUR/JPY(ユーロ/円)週間予想

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今週のレンジ予想

1ユーロ=132.00-135.00 .円

先週の総括と今週の展望

19 日・20 日に開催された米国の FOMC では大方の予想通り、バランスシート縮小の開始が決定された。縮小のプログラムは 6 月会合で公表済みで、今回の決定のタイミングも“relatively soon”とプレアドされてきた通りでサプライズは全くなかった。Fed のコミュニケーションは成功している。QE テーパー完了後も満期を迎えた証券の再投資を行っていたため、Fed のバランスシートは約 4.5兆ドルで横ばいで推移してきた。この再投資を少しずつ停止することでバランスシートの規模を縮小するというのが今回のプログラムである。バランスシートの縮小は一旦始まると、ほぼ機械的に進められる。今回の FOMC 後のイエレン議長の記者会見では、プログラムを途中で停止するケースは大きな経済的ショックがあった場合のみ、との説明があった。一方で、将来再び危機的な状況が発生した場合、量的緩和は政策オプションの一つとして残る、との見解も示され、正常化に時間がかかるとしても政策効果はあったとの評価である。適正なバランスシートの水準については明確に議論されておらず、このプログラムをどこで終了させるかは決まっていない。もし、金融危機発生前の水準をターゲットとすると約 1 兆ドルまで縮小を継続することになるが、恐らく、2 兆ドルから 3 兆ドル辺りが目安ではなかろうか。3 兆ドルまで縮小するとした場合でも到達時期は 2020 年、2 兆ドルならば2022 年、といった計算となり、数年以上の時間がかかる。金融危機に際して米国ではゼロ金利政策に続いて量的緩和策(QE)が導入されたが、金融正常化が始まるまでも長かったが、始まった後も正常化が完了するまでにかかる時間は極めて長い。日本でも今週、日銀の金融政策決定会合が開催されたが、出口政策からは遠い。ECB は 10 月に来年からの QE テーパーの方法論が発表される見込みである。各国の経済情勢は様々で、正常化をいつから始めるかは国ごとに異なって然るべきだが、金融市場に大きなショックを与えずに、しかし異例の政策による弊害の可能性も回避しつつ正常化を進めていくことの難しさと要する時間の長さを米国の例は示している。050010001500200025003000350040004500500020052006200720082009201020112012201320142015201620172018201920202021202220232024BS縮小10億ドル Fedのバランスシート規模(注)バランスシート縮小はキャップが500億ドルに達した後は500億ドルで継続、横置きで試算。(資料)FRB資料を元に筆者作成Fedの金融政策正常化2013 5 バーナンキ議長がQEテーパー開始を示唆1 2 QEテーパーの開始を決定2014 1 QEテーパー開始1 0 QEテーパー完了<再投資は継続>2015 1 2 (利上げ開始)2016 1 2 (2回目の利上げ)2017 3 (3回目の利上げ)6 (4回目の利上げ)バランスシート縮小プログラムを発表9 10月からの開始を決定(資料)FRB資料等より筆者作成FOREX WEEKLY 2017/9/223さて、米国の政策金利の正常化も終了していない。マーケットの注目も 12 月の利上げ有無や来年以降の利上げパスに移っている。発表された FOMC 参加者の金利予想ドットでは年内あと 1 回の利上げ予想が多数派のままとなり、12 月の利上げのマーケット織り込み度合いは FOMC 後に 64%まで高まった。1 週間前には 39%だったため、この 1 週間でマーケットの目線はかなり変わったことになる。ドル円は米議会、北朝鮮情勢、ハリケーン、といった様々なリスク要因を背景に、8 日に 107.32円までドル安・円高となったが、それらを通過した後、上昇し始め、FOMC 直前には 111.40 円近辺だった。今回の FOMC の結果を受けてドル円は一段高で 112 円台後半まで一時上昇した。今回の FOMC での注目点は物価判断とハリケーンの影響の判断だった。インフレについては、低下が一時的であり中期的には 2%へ上昇するとの判断は変わらず、また、ハリケーンの影響も経済や物価に一時的にはリスクとなるが、復興需要やエネルギー価格の一巡で回復する、との見立てとなっている。ハリケーンは「ハービー」、「イルマ」の後、「マリア」まで到来し、経済指標にも一部影響が見られる。たとえば、8 月の南部の中古住宅販売件数の減少や、エネルギー生産の減少、失業保険申請件数の増加、といったところに既にハリケーンの影響が出ている。しかし、FOMC 声明文では、「過去の経験ではハリケーンの影響で経済の将来のパスが変わることはない」として、影響が長引かないとの見通しを示した。12 月に次の利上げが実施される、との見方を FOMC 参加者の多くは持っているが、それまでに経済指標にも反動増など回復や復興需要が認められるだろう。2018 年以降の利上げペースや最終的にどこまで FF 金利が引き上げられるのかも気になるところだ。FOMC の参加者の見通し(SEP)の中で FFターゲット金利の 2020 年までの予想と Longerrun として中期的な金利予想が示されている。Longer run の金利を FF 金利の到達の目安と読み替えるとすれば、イメージが出来る。興味深いことに、この到達地点の予想は少しずつ引き下げられている。一方、実際の FF 金利は 2015 年から利上げが始まり、少しずつ引き上げられているので、その差は双方から縮まり、現時点では、その差は1.5%である(Longer runの予想中心が2.75%、実際の FF ターゲット金利が 1.25%(1.00%〜1.25%))。2012 年初にはこの差が 4%あったが、2015 年に利上げが始まった際には 3%となり、2016 年末には 2%、と利上げだけではなく、到達水準が引き下げられることで、そこまでに必要な利上げ幅の目安はどんどん小さくなってきた。もし 12 月に利上げが実施されれば、差は 1.25%となるので、残りの利上げは 25ps ずつ 5 回分、となる。(もしも、Longer run の水準が今後も更に引き下げられた場合には、必要な利上げはあと 4 回とか 3 回、といったことになる。)2019 年あるいは 2020 年までに合計 5 回でよいならば、1 年に 2 回も利上げすれば十分だという単純計算となる。2018 年の利上げについても、今回は 2018 年の利上げ予想回数の中心値は 3 回だが、予想の多くは下方修正され00.511.522.533.544.51 6 12 6 12 6 12 6 12 6 12 62012 2013 2014 2015 2016 2017% FFターゲット金利実際のFFターゲット金利Longer-run金利水準(資料)FRB資料より筆者作成(注)Longer runはFOMCのSEPより予想メディアン。FOREX WEEKLY 2017/9/224ており、近いうちに予想中心は 2 回となるだろう。実際にもし 3 回利上げが実施された場合には、2019年はそのまま据え置きなど、利上げの行き過ぎを回避することになるだろう。正常化の道のりは長く難しいものの、バランスシートの正常化に比べると、金利の正常化は Longerrun の水準が下がったことで達成が比較的容易に見える。将来、もし潜在成長率が上昇するといった局面が到来すれば、この Longer run も上方修正されてくるだろうが、今はインフレも加速しておらず、当面は利上げを急ぐ必要性も感じられない。バーナンキ前議長は自らが始めた非伝統的政策を終息させる道のりを自らの任期中につけ、後を継いだイエレン議長が QE テーパー完了後、利上げ開始、そしてバランスシートの縮小へ、と金融正常化の道のりを粛々と進めてきた。バランスシート縮小の開始が決まり、利上げも順調に進んできた。金融正常化の終了にはまだ何年もかかるが、正常化は軌道に乗ったと言える。イエレン議長にとって、来年 2 月の任期満了で議長交代となっても、金融正常化に関して心残りはないのではなかろうか。さて、今週はニューヨークで国連総裁が開催されている。トランプ大統領から北朝鮮の核開発やミサイル発射に対する非難が発せられ、米国は更なる経済制裁を課す予定である。リスクの観点では地政学リスクは、その時々でマーケットがどの程度意識するかの違いだけで、実際には解決も、消滅もしておらず、むしろ緊迫度は高まっているように感じられる。このほか、米国議会は 2017 年度の財政調整法に基づくヘルスケアの廃案・差し替えの期限を今月末に控え、新法案の可決に向けた最後の努力をしているところだ。無理だと思われた法案可決が実現すれば、相当なポジティブサプライズとなろう。一方、来週中に税制改革案も示されると報じられているため、来週は議会動向にも目が向けられる。
記事元:モーニングスター

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